キキョウ
キキョウ(桔梗)はキキョウ科キキョウ属の多年草で、北海道から九州の各地に分布します。キキョウは日当たりの良い山野の草地や土手に自生しますが野生のものは減少の傾向にあり、環境省のレッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されています。
キキョウは日本、朝鮮半島、中国原産で、日本では秋の風物詩や身近な野草として万葉の昔から親しまれています。キキョウは漢名の「桔梗」の音読みである「キチコウ」が転訛したものと言われており、万葉集においては「アサガオ」の名で詠まれています。
キキョウの別名は「アリノヒフキ(蟻の火吹き)」や「オカトトキ」などがありますが、アリノヒフキはアリにキキョウの花を噛ませると口から出す蟻酸(ぎさん)によって花色が赤くなることにちなみます。キキョウの英名「バルーン・フラワー(Balloon flower)」は、蕾が風船のように膨らんでいることが名前の由来です。
キキョウの白くて太い根は「キキョウサポニン」を含み、咳止めなどに効く薬草としても利用されます。また、キキョウは家紋などの意匠や図案にもよく使われていました。キキョウは食用にもなり若芽はカラシ和えや酢の物、バター炒めなど、花は天ぷらにできます。韓国料理の「トラジキムチ」は、キキョウの根を用いたキムチです。
キキョウの開花時期は6月~10月で、星形の美しい花が開花します。キキョウは秋の七草(オミナエシ、ススキ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギ)の一つです。
キキョウの花は茎の先端に数輪つき、蕾は折り紙で作った箱のようになります。直径4~5㎝ほどの花は花冠が五つに裂け、開花当初は雄しべだけが展開し熟しきった頃になって雌しべの先端が五つに開くという特徴を持ちます。
キキョウの花色は紫や青の他にピンクや白もあり咲き方は一重咲きの他に八重咲き、大輪種、花が最後まで開かない袋咲きの品種もあります。キキョウは色や咲き方が多い上に草丈が高いものから矮性種まであるので、庭植えのほか鉢植えで栽培することも可能です。
キキョウは切り花としても多く利用され、お盆に仏前へ供える盆花として「オミナエシ」とともに用いられます。キキョウは暑さにも強いため夏のガーデニングに利用されています。
キキョウには多くの園芸品種があり、代表的なものは「アポイギキョウ」や「ウズキキョウ」、早生の「五月雨(さみだれ)」、「小町」があります。キキョウは江戸時代から園芸植物として親しまれており今では多くが失われてしまいましたが、様々な花色や姿の品種がありました。
アポイギキョウは矮性タイプの代表品種で草丈が10cmほどと非常に小さく、鉢植えやロックガーデンで楽しみます。アポイギキョウは、北海道のアポイ岳に産することから名づけられました。
ウズキキョウは葉がちりめん状になる、草丈の低い古くからある園芸品種です。ウズキキョウは花が桃色で草丈の低いものと、桃色のものよりやや草丈が伸びる白花のものがあります。
五月雨は5月下旬から6月に咲き始める早生系統で、花色は紫のほか、白、桃色、絞りがあります。小町は袋咲き(花が最後まで開かない)の園芸品種で、紫色の風船のような花を咲かせます。
夏至
今月の21日は、二十四節気の「夏至(げし)」です。
「夏に至る」と書くように暦の上では夏の折り返し地点にあたり、夏至を過ぎると暑さが増して本格的な夏がやってきます。
北半球では太陽が1年で最も高い位置にきて昼間の時間が一番長い日になりますが、梅雨のシーズンでもあるので日照時間が短く、あまり日の長さを実感できない時期でもあります。
湿度が高くなりますので、夏の暑さに負けないよう体調管理にはくれぐれもお気をつけください。
期限は、7月10日
・毎月支払いの場合の6月分の源泉所得税・住民税の特別徴収税(※2024年度6月の住民税の特別徴収税は、定額減税の関係で納付がないこともあります)
・年2回支払いの場合の源泉所得税
上記の支払期限は、7月10日(水)となります。ご注意ください。