ムクゲ
ムクゲ(木槿)は、夏の暑い盛りに涼やかな花をたくさんつけるアオイ科の落葉低木です。
ムクゲの原産地は中国、東南アジア、インドで、韓国の国花として有名です。日本には平安時代以前に渡来し、古くから庭木や生け垣として栽培されてきました。
ムクゲの別名は「キハチス(木波知須)」とも呼ばれ「ハイビスカス」などと同じフヨウ属ですが、フヨウ属のなかでは寒さに強いため、日本だけでなく欧米でも夏咲きの花木として親しまれています。
和歌の世界ではムクゲは秋の季語とされ、松尾芭蕉や若山牧水など多くの歌人が詩の題材に使ってきました。ムクゲは非常に強健で刈り込みにも耐えることから、道路脇の街路樹として利用されることもあります。
ムクゲの開花時期は7~10月前半です。ムクゲは梅雨の最中から咲き始め、夏の暑い盛りに色鮮やかな花を次々に咲かせます。 秋になり気温が下がり始めると花数が減ってきますが、ムクゲは非常に開花期間の長い花木です。
ムクゲの花色は白、赤、ピンク、紫、複色があります。ムクゲの花の大きさは、5~7㎝ほどです。
ムクゲとフヨウの見分け方は、ムクゲはギザギザしたたまご型の葉が3裂していますが、フヨウの葉は1枚が大きく、五角形状でツタような形をしています。樹形もムクゲはよく枝分かれして大きく横にも広がりますが、フヨウはまっすぐに上に伸びていて、あまり横への枝の広がりはありません。
また、花の咲き始めがムクゲは梅雨のころから開花しますが、フヨウの花は早くても7月下旬ころ、盛りは8月以降の真夏の花です。
ムクゲは江戸時代から盛んに園芸用の品種が作られ、名前の付けられていない品種がたくさんあります。最近では海外で作られた品種も多く、花の形によって「一重咲き」や「半八重咲き」、「八重咲き」の3つに大別されています。
一重咲きは花びらの長さや幅から、「細弁」や「中弁」、「広弁」の3つに分けられます。白い花を咲かせる「大徳寺白」や、中心が赤い「日の丸」が代表的な品種です。
半八重咲きは内側の花びらの大きさと外側の花びらの枚数によって、「祇園守」や「花笠」、「バラ咲き」に区別されます。「トットリハナガサ(鳥取花笠)」がよく栽培されています。
八重咲きは花びらの付き方によって、「乱れ咲き」や「菊咲き」、「ポンポン咲き」の3つに分かれます。菊咲きの「ビコロル」や「ピンクデライト」など、花びらは品種ごとに個性があります。
処暑
今月の23日は、二十四節気の「処暑(しょしょ)」です。
暦の上では暑さが終わる頃という意味ですが、まだまだ暑い日が続きそうです。
朝夕は虫の音も聞こえてくるようになりましたが、日中は残暑が厳しい日もあると思いますので、体調管理にはくれぐれもお気をつけください。
期限は、9月11日
・毎月支払いの場合の8月分の源泉所得税・住民税の特別徴収税
上記の支払期限は、9月11日(月)となります。ご注意ください。